片岡 祐俊 先生 
片岡 祐俊 先生

Doctor profile
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片岡 祐俊 先生 Masatoshi Kataoka 島根大学医学部附属病院 肝臓内科 医科医員
出雲市在住 一児の父 / 愛知県出身 / 島根大学卒業(2014年)
  • 島根県出雲市にある「島根大学医学部附属病院」で肝臓内科の医師として働く片岡先生。
    ご出身は愛知県ですが、今ではこちらでの生活にも馴染み、気持ちはすっかり「出雲人」として島根暮らしを満喫されているご様子です。令和4年には待望の第一子が誕生、新米パパとして奥様と二人三脚で子育てに奮闘しておられるとか。そんな片岡先生に、趣味や子育てなどプライベートな話を交えながら島根で働く魅力についてお話を伺いました。
  • 地図
Q.島根に来た時のことを教えてください。
大学入試の日に憧れの小泉八雲ゆかりの地へ直行、物語の世界を満喫。

 中学・高校時代に本で知ってから小泉八雲が好きで、「島根=小泉八雲」というイメージが強く、以前から島根に興味を持っていました。それで大学の入学試験が終わったら、その足で松江の小泉八雲記念館に向かおうと心に決めていました。本を通して100年前の松江の情景は知識として持っていたのですが、実際に憧れの場所を訪れることができて、とても感慨深かったですね。あの日は雪が降っていてとても寒く、塩見縄手の八雲庵で食べた「鴨南蛮そば」の温かさと美味しさは今でも忘れられません。その後も聖地巡礼のように月照寺や旧居など、ゆかりの地を巡りながら物語の世界に浸り満喫しました。

 

小泉八雲

 

 

 

Q.島根で暮らし始めて印象に残っていることや、魅力に感じることはありますか?
自然が身近、時には少年の心に戻りながら島根暮らしを楽しんでいます。

仁多米

 まず嬉しかったことは、図鑑でしか見たことが無かった憧れの昆虫に会えたことです。小学生の頃から昆虫が大好きでしたが、島根では普通にクワガタやカブトムシがいて驚きました。ある日、コンビニでノコギリクワガタに遭遇した時は衝撃的でした。必死に探していた虫たちが、こんな身近にいるなんて。思わず少年の心に戻るほど嬉しかったですね。子どもにも、自然や生き物に触れながら逞しく育って欲しいので、田んぼや美味しい空気に囲まれて、いろんな体験ができる場所に来て良かったと思います。

 島根には美味しい食がたくさんあることも魅力のひとつです。ご当地グルメ「出雲そば」はもちろん、近所のスーパーに新鮮で美味しい魚が並び、安く手に入ることも嬉しいですね。さらに感動したのは「仁多米」です。今まで味わったことのない美味しさで、地元の親戚や友人にも大好評で「また送って!」とリクエストが来るほどです。

 大学を卒業して8年が経ちました。最初は冬の寒さに驚いたり、交通の不便さを感じたりすることもありましたが、今ではすっかり「出雲人」として島根の暮らしに馴染んでいます。地元と比べると都市の規模も違って無いものも多いですが、都会と地方の良さをどちらも知っているからこそ、島根にしかない良さを感じています。

田んぼ
 
 
Q.おすすめスポットを教えてください。
知る人ぞ知る名湯や秘湯がたくさん。温泉巡りがおすすめ。

 島根に来たら温泉巡りもおすすめです。純粋に温泉で癒されるのもいいですが、知る人ぞ知るマニアックでレア感のある温泉を見つける度にワクワクします。

 日本三大美人の湯で有名な斐川美人の湯「湯の川温泉」に、頓原天然炭酸温泉「ラムネ銀泉」、大田市「志学温泉」や雲南市三刀屋町「深谷温泉」、そして浜田市「美又温泉」など、いろいろな地へ出かけてスタンプラリーのように楽しんできました。どこも古くから湯治場として親しまれてきたそうで、湯の性質が特徴的。加えて奥深い山の中だったり、無人の所もあったり。なんとも言えない秘湯感が漂っているのが、たまらなく良いですね。他にも素敵な温泉がたくさんあるので、ぜひ島根を色々巡って自分好みの温泉を見つけていただきたいですね。

 

雪

 

 

 

 

Q.好きなことやリフレッシュの仕方を教えてください。
興味を持ったらとことん。鉄道写真にハマっています。

奥出雲おろち号

 私はオタク気質で興味を持ったらとことん追求するタイプです。思い込んだら、それを徹底的に掘り下げるので、周囲からは集中すると周りが見えなくなっていると言われています。特に好きすぎて深刻なのが鉄道です。興味を持ったのは3歳くらいの頃。父親に鉄道模型をもらったのがきっかけで、どっぷりハマりました。小学校では、授業で地図や線路を調べるうちに貨物列車に興味を持ち、中学・高校では鉄道サイトを片っ端から調べ、さらにのめり込みました。

 私の場合はいわゆる「撮り鉄」ではなく、路線や列車の歴史に焦点を置いて調べながら知識を深めていくのが好きという少し特殊枠です。撮り始めたきっかけは2018年の西日本豪雨です。山陰線に貨物列車が迂回して走ったのですが、それが地元愛知の慣れ親しんだ機関車だったことが嬉しくて、そこから貨物列車をメインに撮影し続けています。鉄道歴史の資料として後世に残したいという想いが強く、今ではその数6000枚以上にのぼります。今は家族時間を優先しセーブ中ですが、趣味を楽しむことがリフレッシュになっています。

 島根では木次線のトロッコ列車「奥出雲おろち号」が珍しいスイッチバックで有名です。2023年度には運行終了となるので、まだ乗ったことのない方はぜひ一度乗ってみてください!

おろち号

 

Q.初めての子育て、新米パパとしていかがですか?
慣れない育児に大奮闘ながらも、家族との時間に幸せを感じています。
育児

 夫婦ともに愛知県出身で、近くに親類縁者がいないため心細く不安もありますが、出雲市の子育て支援サービスを活用したり、周りにも情報収集したりしながら何とか乗り切っています。

 初めての子育てなので、産後一ヶ月は私も育児休業を取得させてもらいました。慣れない赤ちゃんのお世話に大奮闘ですが、妻と一緒にじっくり子どもと関われることに幸せを感じています。

 また育児休業を取ったことで、自分が仕事でいない時間、妻にどれだけ負担が掛かるか知ることができたのは良かったですね。お互いが仕事復帰した後のイメージもしやすくなったので、とても良い経験になりました。上手くできない自分に落ち込んでばかりいますが、そんな私に妻は、「必死になりすぎて空回りの時もあるけど、子どもと向き合い、私の力になろうとしてくれる気持ちが嬉しい」と言ってくれています。これからもお互いに相手を気遣いながら、一緒に経験を重ねて頑張っていきたいですね。

 

 

 

 

My Favorite
  • 撮りためてきた鉄道写真データ
  • 撮りためてきた鉄道写真データ

    6000枚以上の鉄道写真を撮影してきました。今は時間が無くて、データとしてSDカードに保管していますが、いつか自分の撮った写真が貴重な鉄道歴史の資料として鉄道サイトなどに載ることを夢見ています。

  • 愛しの我が子
  • 愛しの我が子

    我が子の存在は特別!かわいくてメロメロです。
    子どもの笑顔に気持ちが和んで、毎日癒されています。



 

 

Q.島根で働く若者へメッセージをお願いします。
地方の利点を活かし、医療のスキルアップができる場所です。

 島根は都会と比べ、物足りなさを感じる時もありますが、のどかな自然の中で田舎暮らしを楽しむこともでき、地方の利点を活かした医療のスキルアップができると実感しています。島根大学医学部附属病院は地域の基幹病院ということもあって、色々な症例が集まってくるので、手技を学ぶ機会も多く自然と技術が身につくという点で、資格を取りやすい環境が整っていると言えます。私自身もその利点を活かして、今は専門医の資格取得に力を入れています。また島根は、全体的に地域医療が強いことが特徴です。地方だからと言って一般的な医療の差はないので、総合的な視点に立って医療で地域を支えたい方に向いていると思います。

 

 

 

片岡 祐俊 先生
片岡 祐俊 先生
施設紹介

 島根大学医学部附属病院(600床)は、「地域医療と先進医療が調和する大学病院」を理念に掲げ、県内唯一の特定機能病院として主に急性期医療や高度な先進医療を担うとともに、地域の基幹病院として他の医療機関との連携を図りながら、地域に密着した完結型医療を実践しています。さらに大学病院として、地域の医療発展を担う優れた医療人育成のため医学教育にも力を入れています。

 また平成17年に「地域がん診療拠点病院」の指定を受けて以来、専門的ながん医療を提供するとともに、圏域内の医療機関との連携や診療支援、医療従事者に対する研修、患者さんに対する相談支援などに取り組み、その実績から平成20年には「都道府県がん診療連携拠点病院」として指定を受け、現在に至るまで全国からがん患者を受け入れ、質の高い医療を提供しています。